沖縄諸島には、ブナ科の仲間でドングリの実をつける木として、マテバシイ、アマミアラカシ、オキナワウラジロガシ、イタジイ、ウバメガシ、ウラジロガシの6種類の在来種が生育しています。ちなみに、日本全国にはクリを含めた22種のブナ科が自生しています。右写真にもあるように、ドングリの形や大きさに違いがあり、特にオキナワウラジロガシのドングリは日本で一番大きいといわれています。

 

 

沖縄在来種ドングリの木、6種類の特徴

・全て常緑で、ほとんどが高木(15m程度)。ウバメガシのみ中低木(3~5m)。
・ほとんどが非石灰岩地(沖縄本島北部等)の山地でよく見かけます。石灰岩地の沖縄本島中南部でもアマミアラカシが数は少ないですが生育しています。

マテバシイアマミアラカシオキナワウラジロガシ
県内分布は、沖縄、伊平屋、座間味、久米、近海山地で、山の尾根沿いで見かけます。葉に切れ込みは無く、6種類の中で最も厚い感じがします。県内分布は、沖縄、石垣、与那国、魚釣、低地~山地で、アルカリ性の土壌の林で見かけます。葉に切れ込みがありますが、オキナワウラジロガシの葉と混同する時があります。県内分布は、沖縄、久米、石垣、西表、山地で、川岸から山の斜面にかけて見かけます。葉の切れ込みは葉先半分までで弱い感じがします。
イタジイウバメガシウラジロガシ
県内分布は、沖縄群島、石垣、西表、与那国、山地で、ヤンバルの山でブロッコリー状の樹形として見かけます。葉裏が黄金色に見えます。県内分布は、沖縄、伊平屋、伊是名、近海山地で、海岸近くの丘の斜面で見かけます。葉縁が裏側に反り返るように見えます。上の写真は伊是名島産です。県内分布は、沖縄、与那国、山地で、葉の切れ込みはオキナワウラジロガシより強い感じがしますが、違いは連続的ではっきりしません。上の写真は奄美大島産です。